ゴッホ展 [美術展]
昨年の秋に美術館においてあったチラシです。
9枚のうち1枚がゴッホの弟テオの肖像画だということですが、そりゃ兄弟だし顔は似てるわけで、見てもわかりません…。
なんでも髭の色と、耳の形で、このうちの1枚がテオの肖像画だというのがわかったそうです。
市美で開かれているゴッホ展は4月2日から5月19日までと会期は短め。
桜のシーズンが終わった4月の中旬以降に行こうと思ってたのですが、土曜日の夜に"春の嵐"が通過して、桜は散ったし、まだまだ風も強くて天気も不安定だし、こんな日なら美術館もすいてるかな…と思って日曜日朝一番で出かけたのですが…
日曜日の9時頃は雨も止んでいて、以外と明るくて、桜は散ったものの、まだ少しは雰囲気は残っていました。
で、市美はすいてるかと思ったら大間違いで、朝からいつもの日曜日と同じように混雑していました。
今回のゴッホ展は副題が『空白のパリを追う』。
ゴッホの研究は弟テオとの手紙をもとに検証されてきたのですが、いわゆるパリ時代の約700日間、ゴッホはテオと同居していたがために彼との手紙が無く、パリでのゴッホの生活はよくわかっていませんでした。
父親と同じ牧師を目指すもかなわず、オランダの貧しい農民の暮らしをテーマに、厚塗りの暗い絵を描いていたゴッホ。
パリで画商をしていた弟テオを頼ってパリへ移り住みました。
パリで印象派や浮世絵に触れる中、次第にゴッホの絵は色彩を得、やがてさらに光を求めてパリからアルルへ移ります。
今回の展示は、このパリ時代の変遷を追った内容になっているのですが、自画像が多いというのが印象です。
パリ時代はモデルを雇うお金がなかったので、自画像や花、風景画を描くことが多かったそうです。
アルル時代の光が溢れる絵や、ちょっと狂気すら感じるような激しい絵はこの時代にはなく、本展は全体として地味な印象でした。
このチラシに使われている「灰色のフェルト帽の自画像」は、2010年の東京・国立立新美術館で開催の「没後120年 ゴッホ展 こうして私はゴッホになった」 以来の再会ということになります。 点描の技法をゴッホなりに使ったのでしょうが、赤と緑で描かれた肌の表現に、学生時代にびっくりしたことを今も覚えています。
赤色が退色してしまっているようですが、オリジナルの色彩を想像しようにも、僕には頭の中で色を再構成するなんてできません。 でも、鮮やかな赤が使われていたこの絵を見てみたいものです。復元は無理なんでしょうね。
最初のチラシの答えは、この右側の麦わら帽子の男性がテオだそうです。フィンセントの方が髭が赤く、耳が少しとがっているとか…。2011年にファン・ゴッホ美術館がこのことを「発見した」と発表した時には、ちょっとしたニュースになっていたのを覚えています。
2時間弱後、ゴッホ展を見終えて美術館を出ると、また雨が降っていました。
前夜の豪雨で大量の花びらが流れ込んだのでしょう…
それでも岡崎には大勢の人が来られているようでした。
平安神宮にも、けっこう人がいらっしゃいました。
琵琶湖疏水を走る十石舟も、ちょっと寂しそう…。
でも、これはこれで、雨にぬれる景色は風情があっていいかも。
インクラインの桜は風の通り道だったのか、ほとんど葉桜になってしまってました。
今月末になると、この写真の右側、蹴上浄水場のつつじが見ごろになります。つつじも今年は少し早く咲くのでしょうか…。
良い作品を鑑賞できることのできる都市は良いですね。
by せつこ (2013-04-09 14:26)
こんにちは。
名残の桜を楽しめましたネ。
by yakko (2013-04-09 15:05)
絵の中でゴッホが一番好きです
色が美しくいろんな作風で楽しませてくれます
ゴッホの一生も興味深くすべてが好きです
と言っても知っていることは僅かですけど(笑)
また東京へ来ると嬉しいけど^^
by めい (2013-04-09 21:40)
去年の秋、エルミタージュ美術展に行った時
4月にゴッホ展がある案内がありました。
その時、ずっと先と思ったのでしたが
もう始まったのですね。
by そらへい (2013-04-09 22:17)
あっと言う間の桜でしたね、今年は特に咲いている期間が短く感じました。
モデル代が無くて仕方なく自画像、その自画像が代表作になるなんて、才能があるって素晴らしいですね。
by 路渡カッパ (2013-04-10 09:35)
唯一真正面を向いている中央の絵が弟と思いましたが、違っていたのですね。
by たいちさん (2013-04-10 11:09)
“耳が上手く描けない”と自ら切り取った後だったから、「耳なし芳一」の方がゴッホ本人ですね^^;)
by 風来鶏 (2013-04-10 12:51)
今回の雨で桜は終わりかなって思いました。
ツツジも楽しみですね。
by pandan (2013-04-11 04:42)
たぶんテオは左端の人です。そのわけはゴッホはス-ツを着る事はまずなかったと思えます。ゴッホの住んだプロバンスのボロアパ-トに行って見ましたが、3畳ほどの狭い部屋でゴ-ギャンともめながら暮らしていた彼が、奇人変人とばかにされ、徘徊していた公園の銅像は背なかにカンバスと絵の具ふでなどを背負いボロ服を身に着けたものでした。その頃、画商テオに頼んでも恥ずかしいからと飾ってももらえなかった彼の絵は値打ちもなかったようです。しかし、今は数億円から数百億円もするものばかり。彼がそれを知ったら「俺が生きてる時にやってくれよ!冗談はやめてよ!」と言いそうですね。
テオはゴッホが亡くなった次の年に亡くなったようですね。仲のよい兄弟だったんですね。
by amaguri (2013-04-13 10:35)