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滋賀県立近代美術館 [日記]

ずっと下書きのままだったのですが、昨年の9月に滋賀県立近代美術館で開催されていた 『世界の名画と出会う—ピカソ、マチス、ウォーホルの版画から—』のことを今日は書きます。このポップな感じのポスターに惹かれて行ってしまいました^^;

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大津市瀬田のびわこ文化公園の文化ゾーンにある滋賀県立美術館は昨年の8月に開館30周年を迎え、記念の企画展の第一弾がこの『世界の名画と出会う—ピカソ、マチス、ウォーホルの版画から—』でした。

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写真の日付を見ると9月14日。まだまだ夏空が広がっていた頃ですが、こうして見ると夏の青空は色が濃いですね^^

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この美術館は収集方針に「日本美術院を中心とした近代の日本画」「郷土・滋賀県ゆかりの美術」「アメリカを中心とした現代美術」の3本柱を掲げられているそうで、現在は1700点を超えるコレクションを収蔵されているとか。3本柱がけっこうバラバラな感じが、また地方の美術館らしくていい感じです。

そして、滋賀県立近代美術館には屋外展示の作品がいくつかあります。

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Needle Tower SNELSONN, Kenneth
この作品は長短30のステンレスのパイプと、それらをつなぐアルミニウムのワイヤによってできていて、その張力で起立しているそうです。

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パイプ同士はつながっていないので、なんとなく宙に浮いたように感じます。この作品をつくるにはコンピュータで綿密な計算が必要なのだそうです。ちなみに作者は数学者でもあるそうで、ある意味納得できる作品です。

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Untitled JUDD, Donald
現代美術ですね… よくわかりません。

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Intermediate Model for Flamingo CALDER, Alexander

以前にこのブログに書いたかもしれないけれど、アレキサンダー・カルダーの「フラミンゴ」。ずっと見ているとフラミンゴに見えなくもなくて…不思議な造形です。これの大型のものをシカゴのシアーズタワーの近くで見たことがあったと思うのですが、これくらいの大きさの方が優美かもしれません。

さて、企画展 『世界の名画と出会う—ピカソ、マチス、ウォーホルの版画から—』の方は、なかなか面白かったです。
展示されたのは同館所蔵の版画作品。ピカソ、マチスなどのヨーロッパの画家たちの作品や、ウォーホル、リキテンシュタインらによるポップ・アート。日本の作家としては舟越桂、赤瀬川原平、山形博導(ヒロ・ヤマガタ)などの有名どころの作品まで、200点以上の版画作品をみることができました。ちなみにヒロ・ヤマガタさんは滋賀県・米原の生まれだそうなので、収集方針に合致しているわけですね。

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パブロ・ピカソ《ヴァイオリン 03-12-1912》 1966年 リトグラフ

ピカソとマチス。20世紀の2大巨匠であり、ライバルであり友人であった二人の版画作品は、それぞれ見ていて飽きないものがありました。

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Visages(面ざし) 
MATISSE, Henri   マチスの線は柔らかいですね…


版画の技法解説のちらしも用意されていて、凸版、凹版、平板、孔版といった基本形から、木版画や石版画、銅版画、シルクスクリーンなど多種多様な版画技法のことも一通り学べて、作品の解説に"ドライポイント"とか”メゾチント”なんて技法名が書いてあっても、"今さら聞けない…”って感じだったのが、少し解消されたのが僕には収穫でした^^;

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ロイ・リキテンスタイン《フット・アンド・ハンド》 1964年 オフセットリトグラフ

ポップアートはとにかく見ていて楽しいものですね。アンディ・ウォーホルのマリリンが並べられると、その色彩にちょっとくらくらしそうになりましたが…^^;

 

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明日24日からは滋賀近美 30年の至宝展」が開かれるそうです。日本画26作品、洋画4作品、工芸7作品、現代美術17作品の計54作品が展示されるそうで、日本画からは横山大観と並ぶ初期日本美術院のメンバーの菱田春草の代表作「落葉」、長浜市出身で京都を拠点に活躍した沢宏靱の「牟始風呂(むしぶろ)」、トム・ウェッセルマンの「グレート・アメリカン・ヌード#6」、と3本柱の方針に沿って収蔵された作品が並び、しかも入館無料ということなので、できれば行きたいと思っているところです。


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風来鶏

オフセットリトグラフ・・・点々が見えるから“オフセット印刷”のようなリトグラフ(版画)なのかな?!
by 風来鶏 (2015-01-24 16:13) 

めい

フラミンゴに見えなくはありませんが
パッと見で頭の大きな花が重くて垂れているのかと思いました(><)
美的感覚&感性がなくてスイマセン・・(><)
マリリンモンローのポスターを見たら私も行きたくなります
綺麗なポスターですね
一枚欲しいです♡
by めい (2015-01-25 18:20) 

路渡カッパ

ウォーホルのポスター、今でも色あせませんね。
版画の技法は種類が多くて複雑ですよね。
滋賀近美は何度か行ってます「ミュージアム スタンプラリー」とかでね・・・(^_^ゞ
敷地も広くて、楽しめますね。
by 路渡カッパ (2015-01-26 17:40) 

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