愛宕山 [京都]
京都の家の台所に必ずといっていいほど貼ってある『火迺要慎』のお札。
ご存知の方も多いと思いますが、愛宕さんの火除けのお札(火迺要慎=ひのようじん=火の用心)です。家庭だけでなく飲食店でも見かけます。本当は毎年新しくしていかないといけないので、誰かが参拝される時にお願いするなどしていたのですが、久しぶりに自分の足でこのお札を授かり愛宕山に登ってきました。
14日の日曜日、朝8時頃に家を出て、登山口の清滝へ向かいました。この日は西隣の亀岡市などには濃霧注意報が出ていたのですが、京都市内から西の山の方は真っ白でよく見えませんでした。午前中には晴れるとの予報だったのでそのままGO!。
丸太町通りから清滝街道へ。しばらく走ると清滝トンネルがあります。このトンネルは形から見てわかるとおり鉄道用のトンネル。実は戦前に走っていた鉄道の遺構。嵐電の嵐山駅から清滝まで電車が走っていたといいます。さらにその先、清滝から愛宕山の山頂近くまではケーブルカーが走り、ホテルやスキー場もあったそう。ちょうど比叡山と同じようなリゾート施設が愛宕山にもあったことになります。
平坦鉄道とケーブルカーからなる愛宕山鉄道は、戦時中に全線が不要不急線として廃止され戦後も復活することはありませんでした。このトンネルは道路として使用されていますが、幅が狭く相互交代で通行します。鉄道時代もこのトンネルの手前まで複線でこのトンネルから単線になっていたそうです。
トンネルの中はかなり暗いのですが、歩行者も通るので注意してゆっくり走ります。"お化けトンネル”という人もいて、その筋でもけっこう有名です。
トンネルを抜けるとすぐにバス停(愛宕鉄道平坦線の終点駅跡)があり、その先の離合が難しそうな細い道を走ると駐車場があります。GW中とかだと満車になることもあるようですが、この日は9時頃で半分くらい止まっている感じでした。
駐車場のすぐ近くにある二の鳥居。ここからが愛宕神社の表参道。登山口になります。ちなみに一の鳥居は嵯峨野の化野念仏寺の近くの鳥居本にあります。
二の鳥居のすぐ横がケーブルカーの駅跡。危険なので立入禁止になっていますが、路盤や駅舎跡、さらには崩壊しそうなトンネルなどを訪ねる廃線マニアの方もけっこういるようです。
参道を登っていくと、すぐにケーブルカーの路盤跡が見えます。
愛宕神社へのルートはいくつかありますが、この表参道が整備されているし、人も多いので安心です。
一の鳥居から愛宕神社までの参道が50丁(5.5km)、二の鳥居からは4.2kmほどあるようですが、途中にはところどころに小学校分教場やお茶屋さんがあった平坦な土地があります。
この写真の場所にあったという一文字屋さんというお茶屋さんは、昭和4年にケーブルカーが開通した時には山頂駅舎に移って営業され、廃止後は麓のバス停の横で一文字屋食堂として今も営業されているそうです。
途中平坦なところも一部ありますが、階段をどんどん登って行きます。
ここは水尾別れという三叉路。
柚子で有名な水尾から登ってくることもできます。ケーブルカーの山頂駅もこの近くにあったようです。
水尾別れからすぐに黒門が見えてきます。愛宕神社は明治の廃仏毀釈までは、神仏習合時代の愛宕権現を祀る白雲寺が栄えていたそうで、その京都側の総門になります。丹波側にも門があったそうですが、今は廃材のみが残っているとか…。
黒門を超えるとようやく愛宕神社の平坦な地に到着。ここまでゆっくり歩いて3時間弱でした。
山桜?の花がまだ少し残るなか、たくさんの方がいらっしゃいました。
まだ少しもやが残っていましたが、このあたりは少し開けたところがあります。大覚寺方面が見えました。
参道わきにはこんな石碑が…。 5000回登るって… 毎日登っても10年以上…
最後?の力を振り絞って神社への階段を上ります。
火を司るカクヅチを祀る火防守護をご利益とする愛宕信仰は日本全国に広まり「愛宕」を社名につける神社は約1000社あるそうです。
火を司るカクヅチを祀る火防守護をご利益とする愛宕信仰は日本全国に広まり「愛宕」を社名につける神社は約1000社あるそうです。
参拝後、社務所でお札を授かりました。初穂料は400円(小)。大きなもの(500円)はあまり見たことがありませんが、飲食店などの厨房にはこのサイズなのでしょうか…
折れないように、こんな感じに半紙に包んでもらえます。
とりあえず、新しいお札を授かることができました^^。
愛宕山,京都の愛宕神社.
うちにもそのお札がありますが,20年前かな.
また機会があれば登って,お札を新しくせねば.
by ararat (2017-05-18 08:16)
かなり登りますね〜
愛宕神社名前は知ってます。
私は無理かも?^^;
最近体力が無くなって来て〜トホホ・・・
by hatumi30331 (2017-05-19 08:12)