ちょっと前ですが、滋賀県守山市の佐川美術館へ行ってきました。
1998年(平成10年)に、佐川急便の創立40周年を記念して建てられた美術館です。
京都からだと琵琶湖大橋を渡るルートと、湖東から北上するルートがありますが、この日は琵琶湖大橋を渡りました。
サラダに使えそうな野菜がいっぱい並んでいて、春近しって感じでした。
カラフルな人参もおいしそうです。
本場はもっと南の方ですが、滋賀県名産の日野菜も並んでいました。漬物にすると美味しいんですよね~
最近、大根おろしを良く食べるので、葉っぱのついたのを数本買って帰りました。
こちらはレッドマスタード。 種はからしになるのですが、葉にも辛味があって、肉料理のアクセントなんかに合いますね。
そんなかんやで道の駅を後にし、琵琶湖大橋を渡るとすぐに佐川美術館に着きます。
2棟の展示館の間や周囲は水庭になっています。
展示館は切妻屋根で、佐川急便のイメージとは程遠い(失礼)、洗練されたデザイン。夏場に通りかかると、ライトアップされていることがあり、その姿もとても綺麗です。
二つの展示館は平山郁夫館と佐藤忠良館の名が付いています。今開催されている企画展は『培広庵コレクション 華麗なる美人画』。佐藤忠良館の一角で開かれていました。
明治から昭和期にかけて描かれた、鏑木清方、上村松園をはじめとした数々の美人画が展示されていました。特に東京、京都、大阪、北陸と地域別に展示されていると、各地の画壇の特長が垣間見えたりして、とてもおもしろかったです。
『桜狩の図』上村松園 1935年
美人画のコレクターとして時々名前を聞く培広庵とはどのような人物なのでしょうか。ネットでもほとんど情報は出てきませんね。金沢に住まわれてる方と聞いたことはありますが、ぜんぜん信憑性はありません。
美術館の一角には、樂吉左衛門館という茶室があります。 今回、ガイドツアー(1000円)で茶室を見学してきました。
樂吉左衞門館の建物も、その中の茶室も樂氏自らが設計の創案をつくられたそうです。特徴的なのは建物が水没していること。
中は撮影禁止なので、いただいた冊子から借用させていただきます。
路 寄付
エントランスからの通路は大きな木材の床でした。オーストラリアの鉄道の枕木だとか。10人ほど身支度が出来る寄付のテーブルは、鉄刀木(カダヤサン)という東南アジア産の木が使われていて、少し表面が割れている部分もそのまま。すっごくいい感じでした。
水露地 水露地
寄付から露地に進むと円筒形のコンクリートの壁から水が流れ落ちていました。池の水面がそこにあるということです。丸く切り取られた天を見上げながら席入りを待つ趣向ということで、雨の日も雪の日もそれぞれ趣があるそうです。
飛び石など足元に使用されている石は、アフリカのジンバブエブラックという石だそうです。
小間 盤陀庵
中潜を抜けると階段があり、3畳半の小間「盤陀庵」が現れます。階段を上ったけどまだ水庭の下。
無機質なコンクリート壁に天井は古民家の煤竹、床柱はバリの古材、そして大きな越前和紙の壁、茶室というより美術作品のよう…。
さらに進むと、水庭が一望できる広間「俯仰軒」がありました。そろそろ葦を刈るとのことでしたが、葦が青々とした時期はさぞ風が爽やかなことだろうと、容易に想像できる、そんな空間でした。
茶の湯の嗜みもありませんし、ここで開かれる茶会には縁は無さそうですが、一度は体験してみたいものだと思いました。