恋人達が欄干に鍵をかけてかぎはセーヌ川に投げ込むんだとか。このあたりの川底は鍵だらけなんでしょうね^^;
恋人達が欄干に鍵をかけてかぎはセーヌ川に投げ込むんだとか。このあたりの川底は鍵だらけなんでしょうね^^;
京都で台風による水害があった少しあとのことになりますが、ドイツハノーバーからパリへ移動しました。通常のパターンなら夕方に移動なのですが、飛行機が混んでるとかなんとか言って、パリで自由時間を”捻出”するために午前中の移動を設定。昼すぎにパリに到着することができました^^;
パリに来ることは当初の予定どおりだったのですが、自由時間がとれるかどうかはわからなかったのもあって、まったくのノープラン。ガイドブックも持ってなくて、空港のツーリストインフォメーションの無料パンフだけが頼りとなりました。
とりあえずタクシー乗ってホテルへ…。荷物も開けずにそのまま飛び出して、近くのカフェで遅めのランチ。(ドイツで食べるランチが決して嫌いというわけじゃないけど)、あ~やっぱり美味しい。ちょっと生き返った感じになっちゃいました。
ランチの後はメトロに乗って街中へ。
バスティーユの近くのホテルだったので、とりあえずは市庁舎のあたりまでメトロで出て、そこを起点に歩きました。もう十数年前になりますが、1年の間に何度も仕事でパリへ来て、長い時は一ヶ月以上いたこともあったので、主だった観光地の位置はわかっているはずだったのですが、やっぱり久しぶりだと最初は戸惑うものだな…ってことを感じながら、午後2時半頃から観光開始です。
市庁舎からシテ島をめざし、しばらく歩くとノートルダム大聖堂。
なんでも、ノートルダム大聖堂が850周年を迎えたそうで、記念イベントの一環として大聖堂前の広場に"観客席"ができていいました。大聖堂の真正面に向かい合う形で設置されているので、座りながらゆっくりと観賞?することができました。上に上がろうかな…とも思ったのですが、写真のとおりの行列を見て断念。平日というのに、すごい人の数です。
ちょうど水曜日でルーブル美術館は休刊日だったので、RER(メトロじゃない高速郊外鉄道で市内ではほぼ地下鉄)の
Saint-Michel - Notre-Dame駅からオルセー美術館に向かいました。
メトロと違って2階建ての車両をはじめ車両が大きいし、駅間の距離もあるので、しばし鉄道の旅です。
なにせツーリストインフォメーションでもらった地図と路線図だけが今回は頼り。短い自由時間でどれだけパリの空気を吸えるかという時間との闘いでもありました。
5分ほどでしょうか、オルセー美術館駅に到着。
十数年前にパリに来ていたころは、ここオルセーとルーブルは、それぞれ週に一度の夜間開館に日に毎週通ってました。
オルセーもチケット売り場まで長蛇の行列ですが、ここは我慢。世界中から人が集まってるみたいで、いろんな人から話しかけられたりして、並んでいる間もそんなに退屈はしませんでした。
数年前からオルセー美術館は撮影禁止になったそうですね。そもそも美術館が禁止した主な理由は、昨今カメラ以外でも携帯電話などで美術館内を撮影する人が 増え、鑑賞の妨げになることが問題となったためだそうですが、当時のニュースで、それに対して美術館監視員の組合が反発しているちうことが報じられていました。
反発の根拠としては、美術館は公共の場であるということ。作品購入に税金が充てられていること、来場者の払う入場料収入の2割が新しい作品の購入に充てられていることから、展示作品は国民や来場者の共有財産であって、写真を撮ることは芸術作品を記憶にとどめる文化的行為の一環である… なんてことだったと思います。日本だと撮影禁止は当たり前で、誰も疑問を抱かないところなのでしょうが…
展示室で撮影している人に対しては、係員が注意しているところも見ましたが、かなりの人が場内で写真を撮っていました。厳密に運用するとすれば、係員の負担もたいへんなものになるでしょうし、”上手に”運営されているのかもしれません。
僕も今回はこうした風景を何枚か”盗撮”?させていただきましたが、確かにデジカメやスマホの撮影を許すと、絵を鑑賞しているのか写真を撮りに行ってるのかわからなくなるかもしれませんね…。フィルム時代はもったいないから撮影も慎重でしたが、今はメモリがある限りいくらでもシャッター押せますからね…
時間が無いので、オルセーは見るところを絞りました。どうしても時間をかけたかったのはゴッホ。2階のゴッホの展示室には10数点の作品が並んでいました。日本に来れば、どれが来ても企画展の目玉になるような作品ばかり。言葉が無いというか、体が震えるような、大げさかもしれませんが、それくらいの感動がありました。
Chaumes de Cordeville コードヴィルの藁葺き屋根の家(1890)
La méridienne ou La sieste/ d'apres Millet 昼寝午睡/ミレーを見て(1889-1890)
このミレー風の絵が大好きで、新婚旅行の時にオルセーで買ったポスターをずっとリビングに飾っています。
Nuit étoilée sur le Rhône ローヌ川の星月夜 (1888)
今回、一番ビビッと来たのがこの作品でした。人の迷惑省みず?立ち尽くしていました。ほとんど青と黄色だけで描かれているのですが、絵葉書ではとうてい再現できない色彩です。
ミレーの「落穂拾い」もゆっくりと見れたし、セザンヌ、ルノワール、シスレー、モネ、ドガ、ゴッホの隣の部屋のゴーギャン、と、とりあえずは見たかった絵は見ることができました。
ミュージアムショップでは、絵葉書や解説書などを買っちゃいました。ゴッホの来年のカレンダーも…。オルセー所蔵以外の絵もあるけど、オルセーのお土産じゃなくて、ゴッホのお土産として買いました。
5階あたりから外を見ると、モンマルトルが見えました。時間があれば行きたいけど…
オルセーを出て、次の行先を考えながらセーヌを眺めていました。
オランジェリー美術館に行くには時間が遅すぎたので、とりあえずはエッフェル塔のあたりまで行くことにしたのでした…。