京都スタジアム

嵐山の福田美術館に行った前日の金曜日午後、亀岡の京都スタジアムを見てきました。

２月９日はこけら落としのプレシーズンマッチに１万８千人が集まった、陸上のトラックが無い球技専用のスタジアム。なかなかいい雰囲気でした。

仕事の関係で訪れたのですが、京都駅からJR嵯峨野線（山陰本線）で亀岡まで移動。J2の試合は日曜日に開催されますが、日曜日の嵯峨野線は嵐山への観光客でいつも満員。ここにサッカーの観客が加わって運べるのかちょっと心配です。

トロッコ列車の始発でもある嵯峨嵐山駅を過ぎるとすぐにトンネルへ入って保津峡へ。下の写真右側が旧山陰線で今はトロッコ列車が走っている線路。子供の頃、夏休みに丹後の日本海の海に泳ぎに行くときは、いつもこの渓谷を急行「丹後」の窓を開けて眺めていました。

今はグネグネと曲がりくねった渓谷をトンネルと橋で直線で結んでいますが、車窓からはところどころ倒木ばかりのところが見えました。一昨年の台風で被害を受けたところなのでしょう。

京都駅で乗った電車が各駅停車だったので、３０分ほどで亀岡に到着。快速電車だともっと早いみたいですが、他には道路以外に交通機関が無いのも、帰りがちょっと不安です。

僕自身は普段は亀岡に用事は無いし、電車で行くとなると何十年ぶりか…。亀岡駅が橋上駅になってたのも知りませんでしたが、スタジアムは駅直結といってもいいくらいの近さ。

スタジアムには「大河ドラマ館」もあるようですが、例の女優さんの事件で開設が少し遅れたと聞いています。

一通りスタジアムの内部を見学させてもらいましたが、やっぱり陸上トラックが無い分、フィールドと客席の近くてびっくり。クリアボールとか気を付けないと…。ビール飲んでる場合ではないかも…です。

スタジアムは八角形。これは当初の予定地に比べて４分の１以下の面積になったためだとか。スタンドも１層式から２層式に基本設計時からは変更されています。

しかしこのスタジアムの完成には２５年もかかってしまいました。元々はワールドカップの開催地に京都府が立候補した1995年に木津川右岸43,000人規模のスタジアムを作る構想を発表して以来、W杯候補地落選、大阪オリンピックで再起をはかるも落選を経て計画凍結、次は京都市の横大路が候補になるも交通アクセスの問題などでとん挫。そのあとも梅小路や府立植物園などが候補地に挙がるなど二転三転し、西京極競技場の改修やサンガが提案した宇治の太陽が丘などが候補に名が挙がっては消えていきました。

ようやく２０１２年にここ亀岡での建設が決まったものの、こんどは建設予定地が絶滅危惧種？のアユモドキという魚の生息地で、スタジアム建設によって絶滅の危険があるとして、いろいろもめた上で建設予定地が大堰川の近くから現在地に変更されました。

そんなかんやで、1995年から数えると25年かかってようやくスタジアムが完成したということになります。

スタジアムは完成しましたが、京都駅から電車で２０~３０分という立地でＪ２の試合にどれだけ観客が集まるかという不安は解消されていません。この前のプレシーズンマッチはサンガへの期待というよりは新しいスタジアム目当ての方が大半だったでしょうから、新スタジアム目当てのブームが収まったあとが正念場になりそうです。もちろん、今年サンガが強くなってＪ１に復帰すれば、サンガの本拠地として定着できるかもしれません。

スタジアムからは河川敷に保津川下りの舟が並んでいるのが見えました。季節が良くなれば、帰りの電車に並ぶよりも、保津川下りで嵐山まで川下りを楽しむのもいいかもしれません。

またシーズンが始まったらサンガの試合を見に行こうと思います。