オルセー美術館展 [日記]
しばらく東京に来ています。今日、国立新美術館のオルセー美術館展へ行ってきました。
う~ん、満腹です。
この土日は東京で仕事。今日は早めに仕事を切り上げて6時前に国立新美術館に到着。混雑していると聞いていましたが、さすがに夕方になると、待ち時間もありませんでした。
エスカレーターもがらがらで、2階の展示室まで進みました。
「笛を吹く少年」 1886年 Edouard Manet
展示室に入って進んで、すぐに目に入ったのがマネの絵。伝統的な遠近法ではなくベラスケスに影響を受けたといわれる平面的な描き方と、まるで空気に包まれたような背景は、しかしながらサロンには受け入れらず落選となりました。浮世絵の影響を受けたともいいます。
「晩鐘」1857-59年 Jean-francois Millet
そしてすぐにミレーの晩鐘が…。ミレーは農家の出身で、農作業中に鐘の音が聞こえると、ミレーに帽子を脱がせお祈りをするように諭した、敬虔な彼の母を思い出しながら描いたとか…。
「床にかんなをかける人々」 1875年 Gustave Callebotte
農村で慎ましく暮らす人々を描いたミレーに対して、カイユボットは都会で汗を流して働く人々を描きました。カイユボットとというと「パリの通り、雨」のイメージがあって、こんなリアルな絵を描いていたのは新鮮でした。
「かささぎ」 1968-69年 Claude Monet
雪景色といえばクールベや シスレーの絵を思い浮かべるのですが、モネもこんな美しい絵を描いていたんですね。雪が日に照らされて輝く様子が繊細に表現されているし柵の上に黒くしっかりと描かれたかささぎが印象的な絵でした。
「洪水の中の小舟 ポール=マルリー」1876年 Alfred Sisley
ブログでは下書きのまま放置してあるのですが、今年春に京都文化博物館で開かれていた『光の賛歌 印象派展』 にシスレーの絵が何枚かあって、これまで以上にとても興味を持ちました。雪解け水で浸水したこんな風景、舟の上で書いたのでしょうか…
「灰色と黒のアレンジメント第1番」 1871年 James Abbott McNeill Whistler
ホイッスラーはほとんど見たことがなくて(見ていても記憶にない)今回この絵をみて興味がわいてきました。来週から京都近代美術館でホイッスラー展がはじまりますが、 案内には「ジャパニズムの先駆者」みたいなキャッチコピーがありました。確かにそんなところも感じられますが、白紙の状態でもっと彼の絵を見てみたいと思いました。ホイッスラー展、楽しみです。
「ゆりかご」 1872年 Berthe Morisot
お気に入りのモリゾの絵も一点ありました。子供を見守る女性はモリゾの姉だとか。妹と同じように画家を目指すも結婚を機に夢をあきらめた… そんな複雑な心象を描いているのでしょうか。
「サン=ラザール駅」1877年 Claude Monet
なんというか、"ミスター印象派”のモネらしい作品だと思います。都会の風景画ですね。
「ロシュホールの逃亡」 1881年頃 Edouard Manet
最後の展示室には晩年のマネの作品が6点展示されていました。今回の副題は「印象派の誕生 描くことの自由」でしたが、改めて思い出すと、歴史画家としてサロンへ出ることにこだわりながら、新しい時代の先駆者となった、そんなマネの展示会だったような気がしました。
人が少なかったこともあって、一点一点ゆっくりと閉館間際まで鑑賞することができました。週末に8時までやっているのはいいですね。京都の美術館もそうならないかな…。
夜の新国立美術館は初めて。きれいですね~
昨年の秋に久しぶりにオルセーに行ったばかりですが、また行きたくなってしまいました。パリへの出張がないかな…
個人的にパリへ行くことも考えないと…なんて、雷雨の東京で妄想しています^^;
おはようございます!
パリのオルセー・・・いつも大行列ですよね。
ひるんでしまいます^^;
by ちゅんちゅんちゅん (2014-09-07 08:49)
「ロシュホールの逃亡」、日本で言うならさしずめ"矢切の渡し"ですね(^^;;
♪連れて逃げてよ〜
by 風来鶏 (2014-09-08 09:26)