クリムト展 [日記]
今週は東京出張。今日7月3日の空き時間に都立美術館のクリムト展を駆け足で見てきました。
《ヘレーネ・クリムトの肖像》1898年
この作品のモデルは画家の6歳の姪っ子だとか。妖艶であったり、どこか暗いというクリムトのイメージとは違って、とても清楚な雰囲気のこの絵が、今日見た中では一番のお気に入りになりました。
10日までの会期ということで混雑は覚悟していましたが、平日というのにたくさんの人。
入場まで20分待ちとの表示でしたが、もう少しかかったかな…。当然、展示室も人であふれていました。
この『女の三世代』、安らかに眠る幼子と若く美しい女性の横に年老いた女性が顔を隠すように描かれています。華やかな色使いの一方で周囲は暗い色で覆われていて、生と死というか、命の輪廻というか、そういったことを描いているような気がしました。
《女の三世代》1905年
そしてこの『家族』で寄り添うように眠る(もしかしたら亡くなっている)親子の絵は、その穏やかな表情とは裏腹に不吉さを感じさせる黒の色調。画家は何を表現したかったのでしょうか…。確かに不安になるような色調ですが、人が生きていく力強さも感じたのは僕だけでしょうか…。
《家族》1909-1910年
ベートーヴェンの交響曲第9番に着想を得たという壁画《ベートーヴェン・フリーズ》の複製画が展示されていました。金やガラス、真珠層などの素材を用いたクリムトの代名詞である黄金様式の絵ですが、何が表現されているのかよくわかりませんでした。
《ベートーヴェン・フリーズ》1901年
このクリムトの東京展は4月からやっていたので、これまでもチャンスはあったのですが、あまり興味が無かったのでスルーしていましたが、最後の最後に見てしまいました。
理解したとは言い難いのですが、画家としていろいろと苦悩したのではないかということは伝わってきました。
絵心の無い僕にはわからない世界ですが、たとえ絵を描く才能があっても、自分の表現したいことを描くのは難しいのでしょうね…。
クリムト展は、そんなことを考えた絵画展でした。
クリムト展は混んでいたとか
国立新美術館は空いていて肩すかしを食った感じでした
でもゆっくりと見ることができましたが。
個人的にはクリムト展にすれば良かった^^;
by yoriko (2019-07-04 21:25)